SEのための棚卸しのススメ | すーぱーSEへの道

SEのための棚卸しのススメ

ジョン・ハンターというお医者さんの言葉にこんなのがあります。


考えたことや見聞きしたことを書きとめるのは、
商人が棚卸しをするのと同じだ。それをしないと、
何が足りないのかさっぱりわからないじゃないか。


この言葉では「考えたことや見聞きしたこと」としか書いていませんが、
「自分の知っていること・できること」を書きとめるのも同様に重要だと
私は考えています。


今回は、この言葉を元に目標管理について考えてみました。




『目標』を式で表すと「目標の自分=今の自分+α」といえます。
この足りない+αの部分を把握し、それを加えることで目標の自分に近づくことができます。


ジョン・ハンターの言う「棚卸しをして自分に何が足りないかを把握する」とは、
今回の場合、この「+α」の洗い出しを行うことを指しているわけです。


お店を始めようとしている個人商店の経営者を考えてみましょう。

自分が理想とするお店に必要な品揃えは何なのかを知るためにはリストアップが必要です。

また、酒屋・肉屋・八百屋など、何屋をやるのかという選択も重要です。

(全部やりたい人にはコンビニという選択肢もあるでしょう。)


お店を始めてから、品揃えをさらに充実させようと思った場合には、
棚卸しをして理想とする品ぞろえに足りない「+αが何なのか」を把握し、
仕入れることになります。


SEにおける目標管理も同じです。


理想的なSE像を考え、自分の持っている商品の棚卸しを行い、

足りない商品をリストアップし、仕入れるためのスケジュールを立てます。


その時には個人商店と同様で「なんのジャンルの品を揃えるか」といった
かじ取りも重要です。データベースなのか、ネットワークなのか、
コミュニケーションスキルなのか、といった部分ですね。


また、市場の動向などを見て売れ筋商品を優先的に仕入れたり、
オンリーワン商品をあえて仕入れるのも戦略としてはありでしょう。


理想とするSE像がよくわからなければ、身近にいる目標としたい人を見て、
勝手にその人の商品の棚卸しをしてしまいましょう。
その人の商品リストにあって、自分の商品リストにないものが
あなたの仕入れるべき「+α」です。


ライバル店や成功したお店の研究をすることは、経営拡大を進めていく上で
とても大切なことですが、それと同じことをやるわけです。


こうして自分に足りない「+α」を把握した上で日々を過ごすことで
目標の自分に近づくことができるのではないでしょうか。


個人経営の商店を世界的マーケットチェーンにまで成長させられる人は
ごく一部だと思いますが、品揃えの数や方向性を工夫することで、
地域の一番店ぐらいまでは到達できるのではないでしょうか。